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次は、シアトルでの大規模な整備事例であり、アメリカの幾つかの都市でも行われていますが、都心部の公共交通を全て無料にしており、マジックカーペット(魔法の絨毯)といわれるように、赤く塗られている地域が適用範囲となっています。特徴としては地形に併せてバス専用のトンネルを整備している点です。
次にバストンネルの状況ですが、地下鉄の駅と変わらない程大規模で、ここを通るバスはハイブリッドバスで、トンネル内では電気、外へ出るとディーゼルで動くという形態となっています。この区間も無料となっています。線路が見えますが、将来軌道を整備するということで、連邦政府の補助も得ています、
次はバス停の駅であり、地上のバス停は地下鉄と同様に大規模な投資をしているという例です。次は公共交通を優先する時には車に対して公共交通的な車、多人数乗車・相乗りの自動車、或いはバスを優先的に高速道路へ出入りできるように建物の中を通している例です。
次はシアトルの非常に大きなバスレーンであり、中央部分が二車線のHOV専用、相乗車やバス専用のレーンとなっています。また朝晩で方向を逆転するリバーシブルレーンも導入されています。これを整備する際、住民の反対があり、大変な議論を経て完成したらしいが、遠くに見えるように道路上空を公園化することにより環境上配慮することと、当初高速道路だけをつくる予定だったものが、公共交通を導入するということで住民の許可・了承を得られたというものです。
一方、台湾でのバスを活用している例では、近年急激にオートバイを含めたモータリゼーションが進展し、1996年3月にフランスのバルの技術による自動運転の新交通システムが導入されました。併せて1月から7月にかけて8区間22,4?qのバス専用レーンがネットワークとして導入され、既存のバス路線を再編成しています。特徴としては、バス停の位置を乗換えしやすい箇所や交差点に近付けるなどの工夫をしています。一部では中央分離帯部分にバス停を配するなど名古屋の方式と同様の形態もみられます。
次は、大規模な台北市内では一方通行が多く、そこを逆行するバスです。
次は、幹線バスシステムの事例で、鉄道網に代わる幹線的な公共輸送機関の軸としてバス専用道路を整備したカナダ・オタワのケースであり、トランジットウェイと呼ばれるものです。1990年代に延長約31?q、28駅を整備する計画であり、通常のバスを使ったバス専用道路です。導入するまでは、地下鉄や高速道路等との比較を行い、最終的に運営コストや建設コストを考慮し決定されたシステムです。
次はトランジットウエイに整備されたバス停の一部である。バス停の付近にはオフィスビルやショッピングセンターが建つなど新しい開発も進展している事例である。こういったバスをべースに軌道系に代わる基幹的な交通手段を展開する事例は、アメリカ・ピッツバーグ等でも実施されています。先程のHOVレーン的なものは世界的にも導入されています。
ガイドウェイバスも海外では目にする機会が多く、バスをべースにした幹線的に使うという意味での新しい工夫がなされています。機械式の誘導輪を使った案内輪が車輸の横に付いているといった形で渋滞している区間や都市区間では、軌道上を走行させることにより、整備コストの低減や渋滞の回避等を図っています。日本でも名古屋の志段味線で現在同様の整備が進められています。

 

 

 

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